賑やかな観光地も魅力的ですが、一人旅だからこそ、静寂の中でじっくりと自然の美しさを堪能したい。そんなあなたにおすすめしたいのが、長野県松本市の奥深くにひっそりと佇む、知る人ぞ知る紅葉の穴場スポットです。有名な松本城の紅葉も素晴らしいですが、今回は、より静かで落ち着いた雰囲気の中で、秋の絶景を独り占めできるような5つの場所を厳選しました。「松本 一人旅 秋 紅葉 スポット」をお探しなら、きっと心惹かれる場所が見つかるはずです。喧騒を離れ、自分だけの特別な秋を見つけに出かけましょう 。
美鈴湖 – 湖面に映る黄金色の世界

静かな湖面に周囲の木々の色彩が映り込み、まるで絵画のような美しさを見せる美鈴湖。特に秋には、湖畔のカラマツや白樺が黄金色に染まり、その姿が水面に揺らめく様子は息をのむほどの絶景です。喧騒から離れて、ゆっくりと秋の深まりを感じたい一人旅にはぴったりの場所と言えるでしょう。
アクセス方法
美鈴湖へのアクセスは、公共交通機関と自家用車のどちらでも可能です。
JR松本駅からはバスが出ており、およそ45分で到着します 。
バスは30分に1本程度運行しているようですが 、季節によって運行状況が変わる可能性があるため、事前に確認することをおすすめします 。
自家用車の場合は、長野自動車道の松本ICから約30分 、または40分 ほどの距離です。駐車場も完備されているので安心です 。
見頃とおすすめの時間帯
美鈴湖の紅葉の見頃は、例年10月中旬から11月上旬にかけてです 。特に、カラマツや白樺が黄金色に色づき、湖面に映る様子は格別です 。
天気が良い日には、紅葉と遠くに見える北アルプスの山々のコントラストも楽しむことができます 。穏やかな晴れた日には、湖面が鏡のように周囲の景色を映し出し、より一層美しい光景が広がります。
周辺のおすすめスポット
美鈴湖の周辺には、立ち寄りたい魅力的なスポットがいくつかあります。歴史ある温泉地である浅間温泉が近くに位置しており 、紅葉狩りの後に温泉でゆっくりと疲れを癒すのもおすすめです。
また、松本市美鈴湖自転車競技場も近くにあるため 、サイクリングを楽しむのも良いでしょう。さらに、美鈴湖もりの国オートキャンプ場も併設されているので 、キャンプ好きの方にはおすすめです。湖畔には、サイクルカフェ ピラータといったカフェもあり 、休憩に立ち寄るのも良いでしょう。

ただし、湖畔周辺での食事処に関する情報は限られているため 、事前に調べておくか、浅間温泉などで食事をとるのがおすすめです。美鈴湖はヘラブナ釣りの名所としても知られており 、釣り好きの方には紅葉と合わせて楽しむことができます。
乗鞍高原の一の瀬園地 – 大自然の中の隠れた名所

広大な乗鞍高原の中に位置する一の瀬園地は、豊かな自然を満喫できる穴場スポットです。遊歩道や木道が整備されており、緑の草原や白樺林の中をゆっくりと散策することができます。秋には、乗鞍岳を背景に、様々な種類の木々が色鮮やかに紅葉し、訪れる人々を魅了します。
アクセス方法
一の瀬園地へは、公共交通機関を利用する場合、松本電鉄上高地線の新島々駅からアルピコバスに乗り、「乗鞍観光センター前」バス停で下車します 。
そこから一の瀬方面へ徒歩約30分(1.5km)です 。特定の日に運行する乗鞍高原周遊バスを利用すれば、「一の瀬」バス停で下車することも可能です 。
自家用車の場合は、長野自動車道松本ICから国道158号線、県道乗鞍岳線、上高地乗鞍スーパー林道を経由して約60分です 。
一の瀬には駐車場(一の瀬P:85台、まいめの池P:150台、ツツジ園P:25台)が完備されています 。レンタサイクルなどを利用して、サイクリングロードを通って一の瀬へ行くこともできます 。
〒390-1513 長野県松本市安曇鈴蘭 Unnamed Road
見頃とおすすめの時間帯
乗鞍高原の紅葉は、例年9月中旬頃から標高の高い場所で色づき始め、徐々に高原へと降りてきます 。
一の瀬園地周辺の見頃は、例年10月中旬頃です 。特に、一の瀬にある「大カエデ」は乗鞍高原の紅葉のシンボルとして知られ、多くの写真愛好家が訪れる絶好の撮影スポットです 。
乗鞍高原には、カエデ、ウルシ類、ヤマザクラなど様々な種類の木々が生息しており 、豊かな色彩の紅葉を楽しむことができます。
周辺のおすすめスポット
一の瀬園地の周辺には、魅力的なスポットが点在しています。

まいめの池では、紅葉に彩られた乗鞍岳が水面に映る美しい景色を眺めることができます 。あざみ池や牛留池も、それぞれ異なる趣のある景色を見せてくれます 。

また、善五郎の滝や三本滝など、遊歩道が整備された滝を巡るのもおすすめです 。乗鞍高原観光案内所(観光センター前バス停近く)では、コースの説明や遊歩道の状況などの情報を得ることができます 。

さらに、乗鞍高原湯けむり館では、日帰り温泉を楽しむことができます 。
崖の湯温泉 – 温泉と紅葉の絶景

乳白色の湯が特徴的な崖の湯温泉は、温泉に浸かりながら目の前に広がる紅葉の絶景を堪能できる贅沢な場所です。周囲の山々が鮮やかに色づき、露天風呂から眺めるその景色は、心身ともに癒される至福のひとときを与えてくれます。
アクセス方法
崖の湯温泉へのアクセスは、タクシーが便利です。
- JR松本駅からは約30分
- JR塩尻駅からは約25分
- JR村井駅からは約15分
ただし、JR村井駅には特急列車が停車しないため、乗り換えが必要となる場合があります 。
自家用車の場合は、長野自動車道塩尻ICから国道20号線、県道63号線を経由して約10分 、または15分 、25分 ほどです。
公共交通機関を利用する場合は、松本バスターミナルから松原台線に乗り、「寿台養護学校北」(旧 中信松本病院)バス停で下車後、タクシーを利用します 。以前はバス停から温泉宿までの送迎シャトルバスがありましたが、現在は運休しています 。
見頃とおすすめの時間帯
崖の湯温泉周辺の紅葉の見頃は、例年11月中旬から下旬にかけてです 。
周辺の山々や、近くにある牛伏寺の庭園などが鮮やかに色づきます 。2019年は紅葉の時期が例年より半月ほど遅れ、11月上旬に見頃を迎えました 。
軽いトレッキングを楽しみながら紅葉を観賞するのもおすすめです 。
周辺のおすすめスポット
崖の湯温泉の周辺には、観光を楽しめるスポットがいくつかあります。

牛伏寺は、温泉から徒歩約20分(1.6km)の場所にあり 、美しい庭園や紅葉を見ることができます。

また、馬場家住宅も徒歩約35分(2.8km)の距離にあり 、歴史的な建造物を見学できます。

高ボッチ高原へは車で約30分 で、雄大な景色を一望できます。さらに、松本城へも車で約30分 でアクセス可能です。
久米路峡 – 自然が織りなす秋の芸術

犀川沿いに位置する久米路峡は、そそり立つ岩山と、そこに生い茂る木々の紅葉が織りなす自然の芸術です。特に秋には、カエデやモミジなどが鮮やかな赤や黄色に染まり、その美しい姿が犀川の水面に映る様子は、まさに絶景と呼ぶにふさわしいでしょう。民話「キジも鳴かずば撃たれまい」の舞台としても知られ、長野県歌「信濃の国」にも歌われています 。
アクセス方法
久米路峡へのアクセスは、自家用車の場合、長野ICから約40分 、安曇野ICから約60分 です。
公共交通機関を利用する場合は、「JR北陸新幹線長野駅」からバスに乗り約40分で到着後、徒歩約5分です 。駐車場は5台分ほどあります 。
見頃とおすすめの時間帯
久米路峡の紅葉の見頃は、例年10月下旬から11月下旬にかけてです 。
特に、そそり立つ岩山の中腹にある佐久間象山お手植えのカエデは見どころの一つで 、見事に赤く色づきます。川沿いを散策しながら、様々な角度から紅葉を楽しむことができます 。
周辺のおすすめスポット
久米路峡の周辺には、いくつかの観光スポットがあります。

信州新町美術館へは車で約3分 、信州新町化石博物館や有島生馬記念館も共通券で見学できます 。

また、信州不動温泉さぎり荘へは車で約12分 で、温泉と食事を楽しむことができます。久米路峡はダム湖であるろうかく湖の一部でもあり 、湖畔の景色も楽しめます。
高瀬渓谷 – ダム湖と紅葉のコントラスト

高瀬渓谷は、高瀬川に沿って連なる高瀬ダム、七倉ダム、大町ダムの三つのダムと、周辺の温泉地帯を含む雄大な渓谷です。エメラルドグリーンの湖水と、山々を彩る鮮やかな紅葉とのコントラストは、息をのむほどの美しさで、長野県内でも有数の紅葉名所として知られています 。
アクセス方法
高瀬渓谷へのアクセス
高瀬渓谷へのアクセスは、公共交通機関の場合、JR信濃大町駅から裏銀座登山バスに乗り、七倉登山口まで行きます 。
七倉ゲートから高瀬ダムまでは、許可された特定のタクシー(約15分)または徒歩(約1時間)となります 。
自家用車は七倉山荘まで行くことができ 、駐車場があります(約50台)。満車の場合は、七倉ダム下広場駐車場を利用します 。
大町ダムへのアクセス
大町ダムへは、JR信濃大町駅からタクシーで約20分です 。高瀬渓谷内の一部の場所(北葛沢、尾入沢大橋付近)は、自家用車でのアクセスが可能で、小さな駐車場があります 。
見頃とおすすめの時間帯
高瀬渓谷の紅葉の見頃は、例年10月中旬から11月上旬です 。高瀬ダム周辺から色づき始めます 。

エメラルドグリーンの高瀬川(上流の葛温泉や湯俣温泉からの成分によるもの)と、サクラ、カエデ、ブナなどの木々が織りなす赤や黄色のコントラストはまさに絶景です 。
高瀬ダムの堰堤からの眺めは特に素晴らしいとされています 。また、大町ダム(龍神湖)周辺の紅葉も見逃せません 。時期によっては、雪、緑、紅葉の三段紅葉が見られることもあります 。
周辺のおすすめスポット

高瀬渓谷の周辺には、大町ダムや龍神湖の展望公園 、葛温泉郷(日帰り入浴可能な温泉旅館が複数あり) 、七倉ダム などがあります。また、大町エネルギー博物館 や、国営アルプスあづみの公園(大町・松川地区) も訪れる価値があります。
一人旅の楽しみ方:松本での秋の過ごし方
松本での秋の一人旅をより深く楽しむために、いくつかのアドバイスをご紹介します。
服装
秋の山間部は気温の変化が大きいため、重ね着できる服装を準備しましょう。
足元は、散策に適した歩きやすい靴を選びましょう 。早春や晩秋には雪が降ることもあるため 、旅行時期によっては冬用の服装も検討が必要です。
特に標高の高い上高地などへ行く場合は、平地よりも5〜10度気温が低い可能性があるため、薄手のフリースやウィンドブレーカーなどがあると安心です 。
持ち物
持ち物としては、美しい景色を写真に収めるためのカメラは必需品です。スマートフォンは地図や情報収集に役立つため、モバイルバッテリーも忘れずに 。
散策中はこまめに水分補給をするために、水筒を持参すると良いでしょう。また、ちょっとしたおやつや、寒さ対策のための手袋やマフラーもあると便利です。
一人旅は計画的に
一人旅では、誰に気兼ねすることなく自分のペースで行動できるのが魅力です。事前にざっくりとした計画を立てておくのも良いですが、その場の気分で寄り道したり、予定を変更したりするのも楽しいものです。
特に、今回ご紹介したような穴場スポットでは、静かな時間をゆっくりと過ごすことができます。
まとめ:静寂に包まれた秋の松本を堪能しよう
松本の奥深い秋景色を巡る一人旅は、都会の喧騒を忘れ、静寂の中で自然の美しさをじっくりと味わうことができる、特別な体験となるでしょう。「松本 一人旅 秋 紅葉 スポット」としてご紹介した5つの穴場スポットは、それぞれ異なる魅力を持っており、訪れる人の心に深い感動を与えてくれます。黄金色に輝く美鈴湖、豊かな色彩に包まれる乗鞍高原の一の瀬園地、温泉に浸かりながら絶景を望む崖の湯温泉、自然の芸術が広がる久米路峡、そしてダム湖と紅葉のコントラストが壮大な高瀬渓谷。これらの場所を巡りながら、自分だけの秋の物語を見つけてみませんか。
スポット名 | 例年の紅葉見頃 | 主な紅葉の特徴 |
---|---|---|
美鈴湖 | 10月中旬~11月上旬 | 湖面に映る黄金色のカラマツと白樺 |
乗鞍高原の一の瀬園地 | 10月中旬 | 大カエデを中心とした、カエデ、ウルシ、ヤマザクラなど多様な木々の紅葉 |
崖の湯温泉 | 11月中旬~11月下旬 | 周囲の山々や牛伏寺の庭園の鮮やかな紅葉 |
久米路峡 | 10月下旬~11月下旬 | 犀川の水面に映るカエデやモミジの紅葉、佐久間象山お手植えのカエデ |
高瀬渓谷 | 10月中旬~11月上旬 | エメラルドグリーンの湖水と、サクラ、カエデ、ブナなどの鮮やかな紅葉のコントラスト |
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